「メイドロボ」というものをご存知だろうか？ 文字通り、「給仕ロボット」のことである。*1 昨今のアニメやゲーム、コミックにおいては一つのジャンルを為す程流行っている彼らではあるが、現実には彼らのような「メイドロボ」は実現可能なのであろうか？
まずは「人間そっくりなロボット」について考えてみよう。
日本では「ロボット」というと、アトム*2に代表されるように、人間そっくりの外見と感情を持ち、「人間の友達」というイメージがある。代表的なものとしては、マルチ*3やセリオ*4、マリオネット*5などが挙げられる。異論もあろうが、くるみ*6やサキ*7、カリンカ*8といった鋼鉄天使や、リプミラ*9、リム*10、シアン*11、ダイン*12、レイン*13、ラドウ*14などのビメイダー（半有機合成生命体）、ひのこちゃん*15、ツッチー*16、スーちゃん*17、ピカリン*18、もくべえ*19達魔法ロイドのぞみちゃん達もここに分類されるであろう。*20
欧米ではどうだろう？
宗教観の違い*21からか、私が知る限り、欧米の映画などに登場する人型ロボットは「人間そっくりだが感情を持たない」か、「人間そっくりの感情を持つが、外見が人間離れしている」というイメージがある。どうも、彼らは人間そっくりなロボットに拒否反応を示す傾向があるらしい。*22
私なりの結論を述べよう。
技術的な面はさておき、実際にメイドロボが量産されれば、おそらく日本国内においては高い需要を誇るであろう。しかしながら、海外、特に欧米や欧米文化の影響を受けた地域ではほとんど売れないのではないだろうか？ 現代のように国際的な取引を行わなければ収支が合わないような状況においては、日本国内のみの狭い市場では割に合わないのではないだろうか？
故にメイドロボは発売されない。これが私の結論である。*23